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支局長からの手紙:知ってますか、警察歯科医 /兵庫

歯型や治療痕から、遺体の身元特定に取り組む「警察歯科医」をご存じでしょうか。県内には、県警本部長から委嘱された警察歯科医が各警察署に1人ずつ、計48人がいます。
 犯罪での身元確認は捜査に不可欠ですし、自殺や事故でも特定できないと遺体を遺族にお渡しすることはできません。そういう作業に歯科医の存在が重要視されたきっかけは、520人が亡くなった25年前の日航ジャンボ機墜落事故です。損傷した遺体の検案は困難をきわめたのですが、歯科医の努力で多くの犠牲者の身元が特定できたのです。
 翌86年、全国で警察歯科医会が発足し、兵庫県の場合、昨年までの遺体検案件数は1266件にのぼります。95年の阪神大震災では半月の間に、延べ159人の警察歯科医が4カ所の遺体安置場所に出向いて、73体を検案しました。05年のJR福知山線脱線事故でも延べ20人が5体を検案し、4日間ですべての人の身元を確認することができました。
 というように、診療の合間を縫いながら、捜査を支え、安全な社会の維持に欠かせない職務なのですが、先月21日に神戸市内で開かれた第9回警察歯科医会全国大会のテーマは「知ってもらおう、警察歯科医」。県民にも理解を深めてもらおうと今回はじめて一般市民に参加してもらったのです。
 警察庁によると、警察が昨年取り扱った死体は16万体と10年前の11万体から大きく増え、捜査や解剖で犯罪が見逃された事件は98年以降、39件あります。見逃しを防ぐ死因究明制度のあり方を検討してきた警察庁の研究会は7月、中間とりまとめを発表しました。
 そのなかに「歯科医との連携強化等による身元確認の高度化」という項目があります。身元特定が死因究明の第一歩と位置づけ、生前の歯科所見のデータベース化の実現が望ましいと記しています。
 加えて、歯科医が歯科法医学の講習を受けて鑑定能力の向上を図ることを求め、ポータブルのデジタルX線撮影装置を警察本部に備え、歯型の画像を現場からネット回線で多くの歯科医に送ることで、歯科所見を比べて照合できると提案しています。
 歯の鑑定、指紋、DNAは身元確認の「三種の神器」ともいわれています。遺体が腐敗しても歯は強く、治療痕があれば鑑定ができるのです。
 全国大会で報告した県警察歯科医会監事の黒田延彦さんによると、震災の時は、食料と水、寝袋を持ち込み、3人1組で2泊3日のサイクルで検案作業にあたりました。脱線事故では、なかなか身元の確認ができなかった最後の1人は口腔(こうくう)内の所見で確認できた、と。
 目立ちはしないけれど、ほんとうに縁の下の力持ちだなあ、と頭が下がる思いでいっぱいになりました。【神戸支局長・二木一夫】


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